会社を辞めてフリーになろうかな? でも、きっかけがなくて決断できない……
6社を転々とした私が、フリーになった理由をお話しします
私は今、フリーランスとして働き、ライティングや翻訳などで生計を立てています。
2年前までは企業の正社員だったのですが、自分には会社勤めが向いていないことがわかり、独立しました。
迷いや不安もありましたが、フリーになって正解だったと思っています。
この記事では、なぜ安定した正社員を辞めてフリーになったのかをまとめました。
「フリーになりたい気持ちはあるけど、あと一歩が踏み出せない……」という方は、きっと参考になりますよ。
【この記事を書いた人】
ギリギリ昭和生まれのフリーライター・翻訳家。10年間で5回転職し、会社勤めは無理だと気づいて独立。現在は在宅ワークで気ままに生活中。
正社員を辞めた理由
私は大学院を出た後、10年間で5回転職し、6社で働きました。
同じ会社は短くて1年未満、長くても3年と続きませんでした。
最初の2社は契約社員で、以降4社は正社員。正社員で勤めた4社を辞めた理由を、順番に説明します。
1社目
1社目は制作会社の編集です。
辞めた理由は2つ。
①社風が合わなかった
②他に挑戦したい仕事を見つけた
①社風が合わなかった
簡単に言えば、サービス残業を推奨する風潮がありました。
「遅くまで残っている=頑張っている」とみなされるため、昼間はダラダラさぼっていて、夕方から仕事に取りかかり、無駄に居残る人も。
ちなみに「みなし残業」が月給に含まれていたので、残業代は出ません
私は早く帰りたかったので、朝から本気モードでタスクをこなし、緊急時以外は定時で退社していました。
上司はそれが気に入らなかったようで、査定では納得のいかないマイナス評価。
現場の先輩や同僚は「よるるさんは人一倍タスクをやってくれてますよ」とフォローしてくれましたが、上司や社長の考えは変わりませんでした。
②他に挑戦したい仕事を見つけた
評価に不満はあるものの、同僚に恵まれていましたし、仕事内容も好きでした。
他にやりたいことがなければ、この仕事を続けていたと思います。
ですが当時、どうしても一度はチャレンジしたい業種がありました。
珍しく求人を見つけた時、ちょうど30歳目前だったので、「転職するなら今が最後のチャンスでは?」と考えて応募。
運良く雇ってもらえたので、制作会社は退職しました。
2社目
2社目はあこがれの業種で、肩書としては営業アシスタント。
ただ社員が2人しかおらず、実質”何でも屋さん”で営業から事務から力仕事までこなしていました。
この仕事は1年程でクビになりました。
何か規律違反をしたわけではありませんし、大きなミスもしていません。
キャリアのある優秀な人が来てくれることになったんだ。でも追加で雇う余裕はないんだよね
ということで、押し出されるように切られたのです。
もちろん私がもっと優秀なら、解雇通告などされなかったでしょう。
とはいえかなり理不尽だったので、訴えれば勝てたと思います。
でも、過労死ラインを余裕で超えて連日終電まで働き、急に「明日から来なくていいよ」と言われるような職場に、未練なんてありません。
給料や有休などしっかりもらえるよう手続きしたうで、スッキリした気持ちで辞めました。
3社目
3社目は小さなコンサル会社の企画営業です。
ここはパワハラが原因で、退職代行を使って逃げました。
当初コロナ禍で求人が少なかったため、希望しない営業職での入社。
ですが思いのほか業績が良く、社長に気に入られてトントン拍子に昇進しました。
バリキャリビジネスウーマンの道をたどっていました
お給料も十分もらっていましたが、仕事は過酷。
日常的に仕事を持ち帰っていましたし、社長のパワハラがすさまじく、常におびえていました。
体調に支障をきたしても、怖くて「辞める」と言い出せず、カウンセリングに。
最終的には「弁護士法人みやび」の退職代行サービスを利用しました。
今振り返っても、さっさと辞めてよかったと思います。
詳しい体験談は別記事にまとめたので、「やめたくてもやめられない」と悩んでいる方は参考にしてください。
4社目
4社目は、あこがれの業界に戻ってきました。
職種がライター・編集だったので、適性にも合っています。
ですが、ベンチャー企業で安定しておらず、属していた部署がなくなってしまいました。
しょっちゅう言われることが変わり、仕事内容もマーケティングやら営業やら、とにかく落ち着かない日々。
ベンチャーあるあるだとは思いますが、ストレスがたまっていきました。
この頃、副業(ライター、翻訳、校正など)でも多少収入があったため、
こんなストレスを抱えながら、社員でいる必要ってあるのかな?
という疑問が。
今まで副業でやっていたことで生計を立てられるよう、何ヶ月か準備したあと、退職しました。
フリーランスになった理由
こうして転職を繰り返すうち、
私、そもそも会社勤めに向いていないのでは?
と思うようになりました。
そこで自分なりに分析して、次のことがわかりました。
- ストレス源=仕事
- 「会社のため」には頑張れない
- 縛られる生活がイヤ
順番に説明します。
1.ストレス源=仕事
まず、自分のストレスは、ほぼすべて仕事が原因だということ。
もともと人付き合いが苦手なので、どんなに同僚に恵まれていても、「チームで仕事をする」というのは苦痛でした。
上司にはなおさら気を使うし、後輩の指導なんかやりたくないし……
会社にいる時間だけではなく、通勤も疲れますし、残業で睡眠時間が削られることもあります。
転職の合間、まったく働かなかった時期がありました。
ずっと休んでると、働きたくなってくるよ!
なんて言う人がいますが、そんなことありません。
会社勤めから解放されている期間、ずーっとノーストレスでした。
お金の不安があっても、会社に戻りたいとは一度も思わなかった
そのとき、私の最大のストレス源が仕事だと気づいたのです。
2.「会社のため」には頑張れない
では、仕事の何がそんなにストレスだったのでしょうか?
人付き合いや通勤も一因ではありますが、もっと根っこに問題がありました。
それは、働くのが「会社のため」だと頑張れないということです。
4社目のベンチャー企業にいた時、全社会で社長がこう言いました。
一番大事なのは会社の成功だ。みんなには苦労をかけるが、会社のために頑張ってほしい。
私は「え、やだな」と思いました。
働くのは自分のためであって、会社や社長のためではないからです。
仕事に対する考え方は人それぞれですが、私の場合は「収入を得て生活を良くしたい」「スキルを磨いて充実感を得たい」などが働く動機。
そのとき改めて気づきました。
はっきり言わないとしても、企業というのは会社の利益のために社員を雇っているんです。
もちろん会社がうまくいくことで従業員に還元されるのかもしれませんが、「自分は会社のコマなんだなぁ」と実感してモチベーションが下がりました。
3.縛られる生活がイヤ
従業員でいる以上、会社のルールに従わなければなりません。
勤務時間、出勤日、その他服装などの細かい規定。
会社によりますが、基本的にプライベートより仕事を優先することが求められます。
私は縛られている感覚に耐えられませんでした。
プライベートでも、結婚の窮屈さがイヤで、入籍を避けているくらいなのです。
好きな時に働いて、好きな時に休みたい。
旅行が好きだから、思い立った時に出かけられる身軽さがほしい。
それなら、独立するしかないんじゃない?
これが私の答えです。
フリーランスのメリットとデメリット
独立するにあたって、フリーランスのメリットとデメリットを考えました。
- 成果がわかりやすい
- 仕事を選べる
- 時間を自由に使える
- 収入が不安定
- 福利厚生がない
- 自分との戦い
他にもいろいろありますが、要は「いいところも悪いところもある」ということ。
どちらを選ぶかは自分しだいです。
私にとってはメリットのほうが大きかったので、フリーランスになる道を選びました。
もちろんデメリットもありますが、やってみれば意外となんとかなるので、決断してよかったと思っています。
「正社員を辞めてフリーランス」もひとつの選択肢
この記事のポイントをおさらいしましょう。
- 正社員を辞めた理由
- 社風が合わなかった
- 他に挑戦したい仕事を見つけた
- クビになった
- パワハラ
- 変化が激しすぎる
- フリーランスになった理由
- ストレス源=仕事
- 「会社のため」には頑張れない
- 縛られる生活がイヤ
- フリーランスのメリット
- 成果がわかりやすい
- 仕事を選べる
- 時間を自由に使える
- フリーランスのデメリット
- 収入が不安定
- 福利厚生がない
- 自分との戦い
私自身は会社勤めがつらかったので、「フリーランスになって大正解!」でした。
今は好きな時に好きな仕事だけする自由な生活を楽しんでいます。
向き・不向きはあると思いますが、「会社やめようかな……」と悩んでいるなら、フリーもひとつの選択肢として検討してみてください。
もしかしたら生活の質がグンと上がるかもしれませんよ。