パートナーと「将来子どもを持つか、持たないか」で意見が割れちゃった。子どもが欲しいのは当たり前だと思ってたけど、違うのかな。どうして子どもがいらないと思うのか知りたい!
こんなふうに悩んでいませんか?
こんにちは、よるるです。
【この記事を書いた人】
ギリギリ昭和生まれのフリーライター・翻訳家。バツイチ同士で同棲3年目。結婚しない・子供は持たない派。
「子どもいらない派」の私が、同じように考える人たちの意見をまとめました。
私は子どもを持たないと決めています。同棲中の彼も同じ意見です。
物心ついた時から、一度たりとも欲しいと思ったことはありません。むしろ「できちゃったらどうしよう……」とすごく恐怖を感じています。なので避妊を徹底していて、もう何年も低用量ピルを服用しています。
一方、大変な不妊治療をして子どもを授かろうとしているカップルもいます。
子どもが欲しい人からしたら、「産めるのに欲しくないなんて、一体どうして?」と思うこともあるでしょう。
そこで今回は、子どもがいらない理由と、子どもを持たない人生のメリットを紹介します。もちろん理由は十人十色ですが、「子どもいらない派」の考えを理解するのに少しでも役に立てば嬉しいです。
子どもがいらない人が増えている
昭和時代くらいまでは、「成人したら結婚して子どもをつくる」のが当たり前だと考えられていました。
しかし晩婚化や多様性の受容が進むにつれ、同時に子育て願望のない人も増えています。「子どもいらない派」は一体どのくらい存在するのでしょうか?
3つのデータを見てみましょう。
子育て願望のない人が4人に1人
これは2016年、文部科学省の委託を受けて国立青少年振興機構が実施した調査の結果です。
全国の20代・30代の男女4,000人にアンケートをとったところ、「子供はほしくない」と回答した人は男性で25.6%、女性で24.0%。全体では24.8%と、およそ4人に1人が子どもを希望していないと回答しました。
回答時点で子どもがいない人に限ると、「子供はほしくない」と答えたのは21.9%。11.1%だった2008年度の前回調査と比べると、男女ともに上昇しています。
「子どもは欲しくない」大学生が増加
人材会社が2023年卒業予定の大学生・大学院生を対象に行った調査では、「今のところあまり子どもは欲しくない」と答えた男女の割合が過去最高となりました。
学生ということで、社会人になってから希望が変わる可能性も高いですが、時代とともに増えているのは事実のようですね。
ちなみに同調査で「結婚せず自分の収入のみで生活するのが望ましい」と答えた人は10人に1人の割合で、こちらも過去最高でした。
子どもがいない夫婦は13.1%
厚生労働省が実施した出生動向基本調査によると、子どもを持たない夫婦は全体の13.1%。そのうち半分は、「子どもがいないのが理想」とする「選択子なし夫婦」だと考えられています。
「結婚はするけど子どもはいらない」という人も一定数いることが分かりますね。
ちなみに日本人女性の「結婚したい理由」1位は「子どもが欲しい」という調査結果も。なので、子なし夫婦は「不妊で大変なのかな」と余計な心配をされることもありますが、実際には「あえて子どもを持たない」という夫婦もいるんですよ。
「子どもはいらない」と思う理由
以上のデータから、「子どもはいらない」と考える人は増加傾向にあることが見えてきました。
とはいえ、まだ少数派。
「絶対に子どもが欲しい!」という人からすると、「なんで欲しくないの?」という疑問が残るでしょう。たしかに、生物としての本能には逆らっている感じがします。
次は、「発言小町」に寄せられた質問と回答から、子どもがいらない理由を探っていきましょう。
子供が欲しくない理由は何ですか?失礼な質問でゴメンナサイ。
発言小町 https://komachi.yomiuri.co.jp/topics/id/346781/
最近、結婚しているけど、子供はいらない。というご夫婦が増えたような気がします。自分自身は結婚していて、不妊治療の末に出産した子供がいます。結婚していて、子供が欲しくても出来ない方の気持ちは、とてもよく分かるのですが・・・。「結婚しているけど、子供はいらない。」という人の『子供が欲しくない理由』を知りたいです。(後略)
子どもが苦手
夫婦そろって、子供が苦手です。
近くに子供がいるだけで、憂鬱な気分になるほどです。生理的に受け付けないというか…。
それに、夫は「家族」に関するトラウマがあるので、家族はいらない、という人です。私とも、ずっと恋人感覚でいたいそうです。
なので、二人とも子供はいらないと思っています。
自分の子は別、産めば変わる、と言われますが、二人ともその自信がありません。
「そもそも子どもが好きではない」というパターンです。
赤ちゃんを見ると「かわいい!」という人が多いですが、そう思えない人もいます。こういう場合、自然と欲しい気持ちにはならないものです。
赤ちゃんに対して「怖い、気持ち悪い」という感情が一番にある。
他人の子どもを見せられたら、社交辞令で「かわいいね!」って言うけど……
将来が不安
自然環境、社会環境、教育環境・・・
現在私たちを取り巻くあらゆる環境が、
「生きにくい」と感じるからです。
こんな環境の中で自分の子どもが生きていかなければならないと思うと不安になります。
生まれてくる子どもの将来を案じて、あえて持たない選択をする人もいます。
日本は自然災害が多く、今のところ景気もあまり良くありません。「自分の子どもが大人になる頃には、もっと苦労するのでは……」と心配になるのも無理はありませんね。
「環境問題が悪化するし……」「病気が遺伝したら……」とか考えると、躊躇しちゃう
自分たちの生活に集中したい
理由は「子供に縛られることなく自由に生きたい」からです。
利己的に聞こえると思いますが・・。(中略)
私たち夫婦はいつまでも恋人同士、とまではいきませんがお互いを大切にしています。昨年からは夢だった海外生活となり、自分の選択は正解だったと感じています。
「子育てより他にもっとやりたいことがある」という判断です。
情熱を注いでいる仕事や趣味があったり、夫婦2人だけの時間を大切にしたかったりする場合、子どもが邪魔になることもあります。子どもを育てるには、時間もお金も労力もかかりますからね。
彼と2人で思いきり旅行とかしてたいもんな……。自分の生活で精一杯だし。
育てる自信がない
親に虐待をされていたので、こういう考えになりました。
親のようになるのが怖いです。
子どもの頃、親と良い関係を築けなかった人は、「自分は親になりたくない」と思うことがあります。
「自分の子どもも同じように嫌な思いをするのでは……」「自分も子どもから嫌われるかも……」という不安が先立ってしまうんですね。
子どもをつくるというのは、つまり人生をひとつ創り出すということ。大きな責任が伴います。その責任を自覚しているからこそ、プレッシャーを感じて踏み出せないのです。
私は母と折り合いが悪いし、母は祖母と仲が悪かった。自分に娘ができても、やっぱりうまくいかないんじゃないかなぁ……
理由は後付け
何故だろうと考えてみたことがありますが、聞かれるまで考えもしないほど、「子供」は持たないのが自然だったんです。本当のところは理由は何もないですね。後付けの理由は、当たり障りのないことから本音っぽいものまでいくらでも言えますけど。
欲しくない理由があるというより、欲しい理由が全く無いです。
欲しいという感情も無いです。
「特に理由はなく、自然とほしいと思わない」という意見も結構ありました。「逆に、なんで欲しいの?」という感じですね。
たしかに、理由を聞くこと自体がナンセンスかもしれません。
すごくわかる。ただ「欲しい」っていう欲求が一度もわかなかったんだよね。特に女性は「子ども欲しい」がデフォルトになってるけど、なんでだろう……
子どもを持たない人生のメリット
ここまで、「子どもはいらない」という感情面での理由を見てきました。
続いて、「子どもを持たない人生」にどんな具体的なメリットがあるのか考えてみましょう。
経済的にゆとりが持てる
大きなメリットのひとつは、やはり「お金がかからない」ことですよね。
文部科学省が2018年に実施した調査によると、小学校から大学までにかかる教育費は、すべて公立でも子ども1人あたり731万円。すべて私立の場合は2,000万円を超えます。
これに加え、普段の生活にかかる養育費は、生まれてから大学の仕送りまで払うと考えると2,000万円近くになります。
「老後に2,000万円の貯蓄が必要」と言われている中で、これだけの金額の負担は大きいですよね。子どもを持たなければ、育児にかかる費用を全て自分たち夫婦のために使うことができます。
自由な時間が増える
子どもを育てあげるには、お金だけでなく時間もかかります。
総務省「平成28年社会生活基本調査」によると、6歳未満の子どもを持つ人が育児にかける1日あたりの時間は、妻225分、夫49分。夫が圧倒的に短いことは置いておいて、夫婦で合計274分、約4.5時間になります。
1日4時間のパートをしたら、1年で結構稼げるよね
これは1年間で69日分に当たります。つまり、子どもがいなければ、丸々2ヶ月以上の時間を別のことに使えたということ。
特に子どもが小さいうちは拘束される時間が多いので、「気軽に旅行をしたい」「仕事のペースを乱されたくない」という人は、ストレスを感じやすいかもしれませんね。子どもがいなければ、育児による時間的制約はありません。
キャリアを築きやすい
特に女性の場合、出産・育児によってキャリアにブランクができてしまいます。
最近は各企業で制度を整える動きがあるものの、まだ周囲の理解やサポートが十分でないのが現実。産休・育休がとれたとしても、休んでいる間に同僚が出世しまい、やるせない思いをする人もいます。
男性であっても、若いうちは「家庭を持たない人のほうが転勤に応じてくれやすい」など、使い勝手がいいと思われることも。
その点、子どもがいなければ仕事に集中できますよね。急な出張や残業にも対応できるので、会社からの信頼を得やすくなります。
まとめ:「子どもを持たない人生」にもメリットがある!個人の希望を尊重しよう
この記事のポイントをおさらいしましょう。
- 子どもがいらない人が増えている
- 子育て願望のない人が4人に1人
- 「子どもは欲しくない」大学生が増加
- 子どもがいない夫婦は13.1%
- 「子どもはいらない」と思う理由
- 子どもが苦手
- 将来が不安
- 自分たちの生活に集中したい
- 育てる自信がない
- 理由は後付け
- 子どもを持たない人生のメリット
- 経済的にゆとりが持てる
- 自由な時間が増える
- キャリアを築きやすい
- 「子どもを持たない人生」にもメリットがある!個人の希望を尊重しよう
「子どもが欲しくない」という気持ちはなかなか理解されにくいですが、背景にはそれなりの理由とメリットがあります。周囲にそういう人がいたら、「絶対いたほうがいいよ!」と決めつけずに、考えを聞いてあげてくださいね。
私は「子どもいらない派」で、子どもを持ったことはありませんが、「子どもがいる人生」にもたくさんの素晴らしい点があることは想像できます。
どちらを選ぶかは個人の自由。パートナーと意見が食い違ったら、お互いを尊重しながらじっくり話し合いましょう。
希望と違った人生を歩んでいる人もいるかもしれませんが、どちらの人生も素敵です。ぜひ楽しみながら暮らしてくださいね。